花咲く丘で
館を出て、周囲のラベンダー畑を歩く。白樺とラベンダーと遠くに麦畑の丘と。北海道を象徴するような景色である。
その後、またまた看板に従って、4キロほど離れた「四季彩の丘」へ。ガイドにも載っていないけど、いろいろな花が見られるかな、と思って車を走らせた。
噴煙をあげる十勝岳連峰を真正面にのぞむ7ヘクタールの広大な丘が一面の花畑になっている。ヒマワリやラベンダー、亜麻、観賞用の青い花の咲くジャガイモ、赤麦は文字通り夕日のように真っ赤だ。
すべて鑑賞用という。 この丘は、近くのペンション経営者が今年開いたばかりという。冬はスノーモービルのゲレンデになっているそうだ。
ソフトクリームを味わう。乳脂肪たっぷりの濃厚な味わい。北海道ならではである。
「静かなのがいいんだけどねえ。さっそくテレビに出ちゃって、来月からは観光バスも来るそうだよ」と働いているおばさんはため息をついていた。来年には穴場ではなくなるだろうな。
雨が降り始める。もう、北海道を後にしなければならない。旅の最後はいつも名残惜しい。