八重山民宿ミシュラン@

2002年8月

 

 8月24日の夕方、1年ぶりの石垣島に降り立った。「松山より都会やな。大阪から来たときは『離島』と思ったけど、空港前にジャスコがあったり、アメリカ風のコンクリートの店があったり。2度目で距離感がわかるから、へんなお土産屋とかよる気にならんのもええなあ」


カンピレーの滝

 

石垣市「ペンションとのすく」

  ガイドで調べて、評判のよさそうなのところ選んだ。港から歩いて10分弱の住宅地にある。「ペンションとのすく」。1泊朝食つきで4000円。飲みに出たいから夕食はたのまなかった。バストイレは別だが清潔な部屋。自宅を改造して、15年前に開いたという。感じのいいおばさんだった。この日の客は、我々のほかは外人さんの2人づれ。
 「感じのいいところに当たると、ホテルに泊まるのがばからしくなるな。でもホテルの朝ごはんっていいよね。コーヒーのんで、バイキングでいろいろとるのが好きなの。ベーコンと卵とスクランブルと目玉焼きとって」とレイザル殿。ホテルにも未練たらたららしい。
 夕食は中心部にある 「一仙」へ。列ができるほどはやっている。ほとんどは観光客。オリオン生ビール2杯、石垣ビール2本。刺身(マーマチ、ダルマ、マグロ、カジキ、生タコ)、グルクンの空揚げ、ラフティ、さいころステーキ。2人で腹いっぱい食ってのんで6060円。これでも観光客価格やな。

ペンション仲間川(西表島の大原)

 1泊2食つき7500円。奥さんは静岡出身。旦那は釣りが好き。新婚のころにこっちに旅行に来て、これなら漁師で食える、と思って移住した。
 ブロックづくりの建物は夫婦の手作り。設計士に設計してもらい、あとは5カ月かけて自分たちでブロックを積んだ。1段積み上げることに水平と垂直をきっちりはかったそうな。階高をできるだけ高くしたかったそうだが、台に乗って奥さんがぎりぎり積み上げられる高さにした。
 夕食は、カジキの刺身と煮魚とサラダと・・・とたっぷり。同席した豊中の女性とビール2本と泡盛を平らげた。「ヤモリはいるけど、おしゃれな感じや」(レイザル)

民宿マリウド

 大原地区から午前10時のバスで島の反対側へ。貸し切り状態。運転手はアロハで真っ黒なシマブクロさん。島の人に届ける荷物をつんでいる。においもアメリカのコンビニのよう。
 ガイドブックに載っていた民宿マリウド。素泊まりだと3500円?
 レンタサイクルでサイクリング。月が浜にはおばさん1人だけ。細かい砂のながーい浜。「ハブ水母がいるよ。浦内川河口で繁殖するから流れてくる」とおばちゃん。泳ぐのはやめて、食堂「たまご」で昼食。沖縄そばと炊き込みご飯のセットとビール。
  中野浜で泳ごうとしたら、「ここより星砂の浜の方がいい。ここは潮がひいてるから」とオジイ。「なんだかすぐにナンパされちゃうな」とレイザルはうれしそう。星砂浜の海はきれいだったけど、パナリ島でリーフを見た後では見劣りしてしまう。
 夕食は近くの食堂「ポケットハウス」で。レイザルは手作りピザ。僕は いのしし定食。刺身とちゃんぷるーと飯と味噌汁。とくに刺身がうまい。野生の琉球いのしし、臭みがない。冬が解禁だが、有害鳥獣駆除で今の時期でもとれるらしい。2歳の女の子がいる奥さんは浜松出身。夜はスナックになるという。 「女の子もいるからおいでよ」というけど、どこからわいてくるのやら。
 夜中、コイン冷房が壊れ、レイザル殿がいらいらとコインを入れる機械をゆすってたたいていた。あとからきくと午前3時だった。「ぜんぜん眠れへんかったわ」とのこと。「あつくて汗が流れると蟻にはいまわられてるみたいや」 。オレは快適そのものだったけどね。 【つづく】