面河渓から石鎚山@

2004年6月13

登山道から見た石鎚山頂

 

 笹倉湿原から筒上山にのぼるのに挑戦しようか、堂ケ森に登ろうか、それともアプローチの長い面河渓谷から石鎚山頂への道をたどろうか。筒上にのぼるのは道がはっきりしていないらしい。堂ケ森はちょっと安易すぎる。ということで、面河登山道を歩くことにした。午前7時に家を出て、久万のコンビニで500ミリリットルのペットボトル2本、面河の「道の駅」でマイタケ握り飯2個とお稲荷3個を買った。渓谷の渓泉亭わきに車をおき、歩きはじめた。

白骨と化した木

 

筒上から岩黒への山腹を走るスカイライン
原生林の散歩

 上熊淵近くの登山道にとりつく。鳥居がくぐり急斜面をのぼる。
 ところどころ、「登山口まで400メートル10分、山頂6750メートル4時間」といった看板がある。台風が過ぎた直後のため、あちこちで水が流れている。カエルやウグイスやセミがしきりになく。まもなく左手の急斜面にとりつき、つづらおれの道でしばらく汗をかくと、ゴーゴーという音がひびいた。頭上を風が吹き抜ける。尾根が近い証拠だ。木々の間だから青空がのぞき、10時35分、尾根に出た。
 木々の間の空間が広がり、明るいブナの森の散歩道だ。標高は1400メートルを超えている。林床はクマザサが覆っている。
 ふと気づくと、東方に筒上と岩黒山が見えた。岩黒はその麓に2棟の宿舎があるからすぐわかった。岩黒と筒上の間には丸滝小屋の屋根が光っている。
 筒上の下の山腹をスカイラインが斜めに横切っている。昔はこの道路の下は土砂が崩落し、茶色い地肌を見せていたというが、今は森に覆われている。あれほどの破壊でも癒してしまう自然の力はすごい。時折、スカイラインから車やバイクの音が響いてくる。
 11時、北側にはじめて石鎚山の頂上が見えた。岩黒と筒上が見えたときもうれしかったが、石鎚の岩峰を木の枝の間に見たときは思わずオーッと声をあげてしまった。スカイラインを車で走っても石鎚山は見えるが、この感動はない。
 行く手には石鎚から西ノ冠岳をへて二ノ森、堂ケ森へとつづくクマザサのやわらかな稜線が望める。クマザサの絨毯を斜めに切って登山道は山頂へとのぼっている。

【つづく】


【日程】
9時05分 渓泉亭発
9時25分 上熊淵近くの登山道入口
9時55分「頂上6000メートル」  
10時20分「頂上5400メートル3時間10分」
10時35分 尾根に出る
11時 北側に石鎚山頂が見える
11時40分 愛大小屋
11時55分 石鎚を正面にみる斜面で15分休憩
12時40分 シコクシラベの保護林入口
12時55分 瀬戸内を望む稜線に
13時05分 山頂 13時50分発
14時50分 愛大小屋
15時45分 尾根から急な下りの道へ
「山頂4850メートル2時間45分、登山口2300メートル45分」という看板。
16時45分、登山口着