大雪の山上の湯 1

2001年7月17

 

 14年ぶりの大雪山。ぐずついた天気が続き心配していたら、その日だけ快晴で、高山植物も真っ盛りだった。花と温泉の1日を堪能した。

白い煙をだす旭岳

 

前夜

 午前11時すぎ、旭川空港に着き、レンタカーを借りる。
 ノーベル平和賞をとったリゴベルタ・メンチューが来たとき以来、8年ぶりの北海道だ。
 空港を出るとまっすぐな道。軽くアクセルを踏んでいるつもりなのにすぐに80キロまでメーターが上がってしまう。
 東川町に入る。「写真の町」を標榜し、あちこちに芸術家や木工職人が住んでいるという。建物と建物のあいだに広々とした空間があって、荒涼とした印象がある。冬は、ちょっと離れた店に買い物に行くのにも車が必要なんだろうな。
 忠別川を渡る。コンクリートばりになっておらず、ごろごろと転がる岩の間を、ゴゴーと音をたてて水しぶきがあがる。自然な川っていいなあ、と思っていたら上流ではダムを建設していた。ほんまに必要なの?
 急坂をぐんぐんのぼり、40分ほどで旭岳温泉に着く。大学1年のときは、黒岳石室でキャンプし、北海岳経由で縦走してここに降りてきた。テントに泊まり、翌朝は天人峡まで歩いた。谷の向こうに熊らしき姿を見つけて焦った覚えがある。金がなくて温泉にも入らなかったような気がする。
 翌年はサークルの連中と野宿だった。
 今回は安い宿が満員だったせいで1泊2食14000円のホテルに泊まることに。24時間入れる風呂で体をあたためたあとのビールがうまい。
 ちなみに、天人峡温泉への分岐点にある民宿「まんてん」は、素泊まり3000円と格安だが、畳の上や壁は虫だらけという。観光バスの運転手やガイドがたくさん泊まっているらしい。明日一緒に山に登る2人はここに泊まることになったが、そこの風呂に入る気になれずにこっちのホテルで入浴していった。 【つづく】

 
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