港に降りると大粒の冷たい雨。居酒屋で夕食は食べたかったから宿はホテルとした。市内にはカンパナホテルと大波止ホテルがある。1400円安い(朝食つき7000円)後者に予約を入れていた。港から、そのホテルが見えた。屋上の看板は「大波止」の止の字が欠けている。「なんかやばいで。1400円けちるんじゃなかった…」(レイザル)
部屋はきれいで広い。従業員もしっかりしている。が、夜中は廊下の電灯が消えて真っ暗。6階の女性のふろは閉鎖され、「お客さんは少ないので、女性も男性用を使っていただいて大丈夫です」とのこと。でも鍵はない。どこが「大丈夫」なのだろうか。ちなみに朝食の部屋は「会議室」だ。
トヨタレンタカーでヴィッツ(24時間7300円)を借りたあと、居酒屋「うおくに」へ。有名人の色紙が壁面を埋めている。きのうは元阪神の吉田義男監督が来たという。
まずは刺身盛り合わせ(1800円)。どれも脂がのって、うまい。サワラはホロホロと口の中でとろけ、スズキやヒラマサ、寒ブリは歯応えもばっちり。圧巻はヒラマサの大トロだ。脂は十分すぎるほどのっているのに、身がしまっているから養殖ハマチのような後味の悪さがない。。
ブリのあらはジャガイモと煮付けてあって意外なおいしさ。海が時化ていたため名物のハコフグとキビナゴがないのだけは残念だった。
神戸のオリエンタルホテルで洋食の修業をしただけあって、五島牛のステーキにはデミグラスソースがかかっている。肉質がやわらかく、肉汁がたっぷり。すばらしい肉だから、もっとあっさりした味付けでもよかったかも。
レイザルは風邪をひいて声がガラガラ。「ハスキーだね、似合ってるよ」と大将に言われる。僕にとっては風邪ひいてくれた方が静かでいいのだが。
「ふだんはちゃうで」と反論すると、「しゃべりすぎやろ」と図星を突かれ、「なんでわかるんかなあ」とクビを傾けている。
だれでもわかるわい!
お勘定は2人で8400円。思いのほか安かった。
【つづく】