五島列島教会巡りA

2001年1月28-30日

水之浦教会 【7:55福江発 8:15着】

 道路から坂を50メートルほどのぼる。畑の真ん中に立つ木の枝にカラスの死骸がぶら下がっている。
  レイザルは「すごいとこや。カラス脅かすためにカラス吊ってあんで。コワ」と目をむいているが、故意に吊ったのか、たまたまひもにひっかかったのか……。入り江を見渡す高台にたつ白い木製の素朴な教会。 【8:25発】

岳教会 【9:00着】

 平屋建てコンクリートでできたモダンな教会。壁画が鮮やか。海からちょっと離れた、静まり返った集落。隣には墓地がある。日本風の墓碑の上に十字架をのせた形の墓が多く、マリア像が隣に鎮座している。和洋合体。墓地なのになんとなく明るい。【9:15発】

淵ノ元キリシタン墓地 【9:25着】

 東シナ海を見渡す高台の荒れ地。夏はおそらく牧草地だろう。いまは荒涼としていて風が吹きすさんでいる。白い波を立てる濃紺の海とちょっとくすんだ青空、枯れ野と林立する十字架とが絶妙のコントラストをなして透明な寂しさを際だたせる。
 墓には「アグネス川端ミネ」「マルガリタ川端タマ」……などと刻まれている。  【9:50発】 道中、タバコ畑がチラホラ。

 淵ノ元キリシタン墓地から見た東シナ海。風が冷たくて、レイザルは1歩たりとも車の外に出ようとしなかった。「手がかじかまないし、スケッチには車の中が一番や」とのこと。【つづく】