長崎--カステラとチャンポンの街@

2001年1月27-28日

 

 空港からのバスで長崎港の近くの「大波止」という停留所で降りたのは午後4時を回っていた。あちこちホテルに電話するが、どこもいっぱい。中国の春節のランタン祭りがあるためだ。ようやく予約が取れて、荷物を背負って歩き始めたと思ったらレイザルの足が止まった。「文明堂や。ええ建物や。本店やで、きっと」

 

ランタン祭のメイン会場

 

職人の店

 木造2階建て、昔の商家風の趣のある建物だ。重い荷物を背負っているのにレイザルは意気揚々と店に入っていく。ちなみに長崎の文明堂は東京や大阪の文明堂とは別会社で、同じカステラ巻でもザラメが入っている。早速、カステラ巻と桃カステラを買ってきた。
「るるぶにも載ってた。目標1つ達成や」とご満悦だ。
  ところが3分も歩くと「白水堂」というカステラ屋があり、ここにも桃カステラがあった。「るるぶ」を5秒ほどめくって
「あかん、こっちがホンモノや」。味は、カステラに砂糖がまぶしてあるだけ。明らかに普通のカステラの方がおいしい。
 ホテルにチェックインしたあと、中華街方面に散歩に繰り出す。歩いて5分ほどで「かすてら職人の店」という看板が目に飛び込む。「清風堂」。チーズやチョコ、ザボンなどのカステラを味見する。普通のが一番おいしい。おもろいのは、傷物を「弟子焼き」と銘打って350円で売っていること。古き良き職人の世界をかいま見るようで、楽しい。鼈甲細工の店、帆船の模型ばかり集めた店、中国雑貨店など「職人の店」を名乗る店がこの通りにはやけに多い。
 大通りを歩けばあちこちに「文明堂」やら「長崎屋」(!?)やら「福砂屋」などといったカステラ屋が点在する。
「なんやありがたみが失せてきたわ。カステラとカラオケの区別がつけへんようになる町やなあ」(レイザル)。なるほど。
 カラフルな提灯や「熱烈歓迎」という赤いのぼりがあちこちにはためく。祭りのメイン会場になっている公園には、何千というランタンが並んでいる。中華街は人だらけ。食堂はどこも行列ができている。中華街で食べるのはあきらめ、ほかの場所で探すことにする。下調べをしてチャンポンの店の名をそらんじるほどになっていたレイザルはムスっとしている。
 大通りに出て、商店街を抜け、飲み屋のありそうな方向へ歩く。と、「ちゃんぽん」の看板があった。「あった!」と叫んで駆け出したが、「あかん!」とレイザルが叫んだ。「こんなん(店に)入ったら恥や」とまで言う。よく見たら「リンガーハット」。あんたは正しい。

【つづく】

大阪−長崎(特割で16500円)

長崎空港−市内(バス1200円)

 

 

 
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