北新地のウィスキーバー@

2001年3月18

 

  「シングルモルトを出すいいバーだから」と知人に連れられて、雑居ビルの5階にあるバーの扉を開けた。白髪のおじさんが1人、カウンターの向こうに立っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シングルモルト

 背後の棚には、名前も聞いたことがないウィスキーがずらりと並ぶ。多くがシングルモルトという。
  ピュアモルト、シングルモルト、シングルバレル、シングルカスク……。
 どれも聞いたことがある単語だけど、どんな違いがあるのかは知らなかった。
  ピュアはいろいろな地域のモルトウィスキーをブレンドしている。シングルモルトは、1つの樽元?のウィスキーだけを使う。シングルバレルはその樽元のある特定の樽のもの。シングルカスクは水などでいっさい度数調整をしていない……。うろおぼえだが、マスターはそんな説明をしてくれた。
 シングルカスクのウィスキーの瓶には樽番号まで書いてある。ブレンドせず、その樽の一番いい部分だけを出荷するから、味の個性を楽しめるという。
 薄いグラスに3センチほど注いでマスターは口を開いた。
「まずはストレート。鼻の前をさっと横切らせて匂いかいで。鼻にくっつけすぎるとアルコールで嗅覚が麻痺してわからなくなるからね」とマスター。
 なるほど、ウィスキーにしてもブランデーにしても、最初はいい香りがするのに3分もしたらわからなくなるのはそのせいだったのか。

【つづく】

 
日記のページ 穴場の旅 haiti peru salvador guatemala nicaragua mail top